相続税の基礎控除額

Tweet

Pocket

相続税における基礎控除とは

相続税にはある一定金額までなら申告をしなくてもいいというルールがあります。この一定金額のことを基礎控除額と言って法定相続人数によって基礎控除額は変わっていきます。そのため、法定相続人数が多ければ多いほど基礎控除額も大きくなるのです。

基礎控除額が遺産の総額よりも大きいときは相続税の申告は不要になり、遺産の総額が基礎控除より大きくなる時は相続税の申告が必要になります。法定相続人とは相続する権利がある人のことで相続を放棄する人が現れても含まれます。逆に、相続を放棄する人が現れたことにより新たな相続人が現れてもその人は基礎控除対象者にはなりません。

具体的な基礎控除額は

基礎控除額の計算式は3000万円×６００万円（法定相続人数）となります。法定相続人数が一人であれば基礎控除額は３６００万円になり、法定相続人数が2人であれば基礎控除額は４２００万円になります。法定相続人が一人増えるごとに６００万円増えていく計算になります。

遺産の総額の計算方法とは

遺産の総額とは故人が亡くなった時点における故人の財産の換金総額のことを言います。つまり、不動産や有価証券だけでなく、現金預金やその他の財産全てを換金した総額になります。もし、故人が生命保険加入していればその金額も遺産の総額に含まれます。

そのため、遺産の総額を計算するためには故人が亡くなった時点における財産の全てを把握する必要がありますし、また財産の全ての価値を調べなければいけません。もし、故人と同居している人が法定相続人にいましたら遺産の把握も可能かもしれませんが、ほとんどのケースでは遺産の把握は困難になります。

遺産の総額を確認する有効な方法は故人の家の片づけを相続人が行うことです。個人の家には遺産になりそうな金品の他、遺産を把握するために手掛かりになるような書類が置かれているケースがあります。そのため、法定相続人以外の人には任せない方がイイでしょう。

それでも、すべての遺産を把握するのはとても困難なことです。相続に関して困った時は故人で解決しようとせずに専門家に相談してみてはいかがでしょうか。

この記事の監修者

税理士　原　直哉(ハラ ナオヤ)

司法書士、行政書士、ファイナンシャルプランナー（FP）

経歴
相続において専門家のアドバイスが必要な方に対して、必要なサポートを行っている。